第112回医師国家試験1日目レビュー

1日目A〜C問題レビュー

医師国家試験が3日間から2日間になって初めての試験ですが、1日目が終わりました。もう半分終わったと考えると、受験生としては楽なのではないでしょうか。ちなみに合格発表日は平成30年3月19日午後2時となっています。

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それでは、レビューしていきます。

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A問題

難問揃いでした。

序盤からかなりきつかったと思います。

1問目でオルニチントランスカルバミラーゼ、、、なにそれちんぷんかんぷん、、、だったのではないでしょうか。

粘液水腫性昏睡、免疫性血小板減少性紫斑病など難しい病気が続きます。

そして、出るか出るかと言われていた、腫瘍性骨軟化症が出ましたね!!

ここでかなり集中力を使ってしまいました。昼休みの90分はきっちり休むべきだと思いました。

22番は割れましたね。おそらく血管肉腫ではないでしょうか。

B問題

必修問題でしたがかなり簡単だと思います!

問題数も少なかったため、良い休憩時間になりましたね!

今年の必修は落とす人はいないだろうという見解です!

1番、Standard Precautions は予想通りの出題でしたね。

7番、子宮頸癌はHPV、喫煙、vit.A不足が原因です。

40番以降は簡単でした。典型的すぎる虫垂炎、COPD、下壁梗塞、髄膜炎、バセドウ病でしたね。おそらく皆全問正解ではないでしょうか。ここでは差がつかないですね

C問題

難易度は高めです!

良問があったので紹介します!

112C51-53

73歳の女性。意識障害のためかかりつけ医から紹介されて家人とともに受診した。
現病歴: 25年前にC型肝炎ウイルス感染を指摘された。6か月前に腹水貯留を指摘され、肝硬変と診断されてかかりつけ医で利尿薬を処方されていた。今朝から呼びかけに対する反応が鈍くなり徐々に傾眠状態になったため、かかりつけ医から紹介されて受診した。
既往歴: 28歳の分娩時輸血歴あり。64歳時に食道静脈瘤に対し内視鏡的治療。
生活歴: 喫煙歴と飲酒歴はない。
家族歴: 特記すべきことはない。
現 症: 傾眠状態だが呼びかけには開眼し、意思疎通は可能である。身長161cm、体重59kg。体温36.1℃ 。脈拍76/分、整。血圧104/80mmHg。呼吸数20/分。SpO₂95 %(room air)。眼瞼結膜は軽度貧血様であり、眼球結膜に軽度黄染を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は膨隆しているが、圧痛と反跳痛とを認めない。腸雑音に異常を認めない。肝・脾を触知しない。直腸指診で黒色便や鮮血の付着を認めない。両上肢に固定姿勢保持困難〈asterixis〉を認める。両下腿に浮腫を認める。
検査所見(3週間前のかかりつけ医受診時) : 血液所見:赤血球368万、Hb11.8g/dL、Ht38%、白血球3,800、血小板4.0万、PT-INR1.3 (基準0.9~1.1)。血液生化学所見: 総蛋白6.5g/dL、アルブミン3.1g/dL、総ビリルビン1.8mg/dL、AST 78 U/L、ALT66U/L、LD277U/L(基準176~353)、ALP483U/L(基準115~359)、γ-GTP132 U /L (基準8~50)、血糖98mg/dL。

C51

確認すべき症状として最も重要なのはどれか。
a けいれん
b 頭 痛
c 動 悸
d 腹 痛
e 便 秘

検査所見(来院時) : 血液所見:赤血球356万、Hb9.7 g/dL、Ht35%、白血球4.000、血小板8.6万、PT-INR1.3(基準0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白6.4g/dL、アルブミン3.0g/dL、総ビリルビン6.3mg/dL、直接ビリルビン2.1mg/dL、AST78U/L、ALT62U/L、LD303 U/L (基準176~353)、ALP452U/L(基準115~359)、r-GTP103 U/L (基準8~50)、アミラーゼ95U/L (基準37~160)、アンモニア170μg/dL(基準18~48)、尿素窒素28mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、尿酸5.9mg/dL、血糖98mg/dL、総コレステロール106mg/dL、トリグリセリド90mg/dL、Na132mEq/L、K4.0mEq/L、Cl100 mEq/L、α-フェトプロテイン〈AFP〉468ng/mL(基準20以下)。CRP1.0mg/dL。腹部超音波像(別冊No.12A)と腹部造影CT(別冊No.12 B)とを別に示す。

C52

次に行うべき検査はどれか。

a FDG-PET
b 腹腔動脈造影
c 上部消化管内視鏡
d 下部消化管内視鏡
e 内視鏡的逆行性胆管膵管造〈ERCP〉

C53

来院時の血液検査所見から現時点で肝腫瘤に対する治療適応はないと判断した。
その根拠として最も重要なのはどれか。

a 血小板8.6万
b PT-INR 1.3
c アルブミン3.0g/dL
d 総ビリルビン6.3mg/dL
e α-フェトプロテイン〈AFP〉468ng/mL

解答・解説

C51 e

C型肝炎→肝硬変というストーリーです。

bcdはすぐに消去できます。

aですが、肝性脳症ではけいれんを起こしにくいようです。

eは消化管内でのアンモニア産生を増やし、肝性脳症を悪化させる原因になるので聞かなくてはなりません。

C52 c

C型肝炎→肝硬変→原発性肝細胞癌というストーリーです。

deはすぐに消去できます。

造影CTをしているのでbの腹腔動脈造影をする必要はないですよね。

C53では肝障害度より治療適用なしとなるのでオペ目的の検査であるaのPETも必要ないと思われます。

肝硬変で食道静脈瘤の既往があるのでcのGFを選ぶのが正解です。

C53 d

原発性肝細胞癌の治療適応は肝障害度によって決まりますが、肝障害度にはビリルビンが入っているのでdが正解となります。

ちなみに単発性なので5cm以下がオペ適用ですがこの症例では5cmより大きいので緩和ケアとなります。

6年生の皆さん、2日目も頑張ってください!!

第112回医師国家試験2日目レビュー

第112回医師国家試験総評

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